「何としてでも成功したいんです」
そうおっしゃる経営者は多くおられます。年齢性別関係なく、現状から脱したいと考えるのは人の常といえるでしょう。どうしても成功を手に入れたいなら、成り上がった人から学ぶのも一つの手です。
今回は戦国武将の斎藤道三の生涯から、成功への道筋を考えていきましょう。大河ドラマではお馴染みの「名脇役」の斎藤道三ですが、なかなかの波乱万丈な人生です。
■斎藤道三は浪人の家に生まれるも大名に
斎藤道三は戦国武将の一人で、娘は織田信長の正室の濃姫です。戦国三大梟雄(せんごくさんだいきょうゆう)の一人とされています。梟雄とは、「残虐で勇猛な人物」という意味。良い意味ではありませんね。ちなみに、三大梟雄の残りの二人は、宇喜多直家と松永久秀です。
マムシの道三と恐れられた斎藤道三は、浪人の松浪基宗の息子として誕生しました。11歳の時に京都妙覚寺で得度を受け、僧侶になります。一説によると、祖父が妙覚寺の僧侶だったそうです。その後、還俗し、松波庄五郎と名乗るようになります。
ここでお気づきでしょう。斎藤道三は元々「斎藤姓」ではなかったのです。道三は生涯で4回姓を変え、名も幼名や法名も含めると6回変えています。忌み名や通称も入れると、もっと増えます。
姓を変える、つまり他家の家督を継ぐことにより道三は出世をしていきます。他家を継ぐことは、いくら戦国時代であってもそうそうありません。それをやってのけたからこそ、道三は後世の人々にも恐れられる戦国武将となったのです。
他家の家督を継ぐために道三がしたことは、権謀術数(けんぼうじゅつすう)と言われています。耳慣れない言葉ですが、どのようなものなのでしょうか。
■自分を大きく見せ、ライバルを蹴落とした斎藤道三
権謀術数とは、ざっくり説明すると「利益のために人を欺くテクニック」です。中国の儒学者の朱子が著書の中で触れたことから、中国のみならず日本でも知られるようになりました。
道三が行った権謀術数は多岐にわたります。僧侶を辞め還俗をしてから油売りをしていたのですが、この時の有名なエピソードも権謀術数の一つです。それは「漏斗を使わず、一文銭の穴から油を入れてみせます」というもの。
よく考えれば、油は水より比重が重いのですから、高い位置から注げば真っ直ぐ落ちていきます。それを特別な技術のように謳い、道三は油売りで名を高めていきます。「販売テク」としては良いものです。他店との差別化は、現代でも行っています。
ですが、その後がマムシといわれるが所以です。油売りで名を高めた道三は、土岐家に仕えていた武士に目をかけてもらい、武芸を教えてもらったとされています。しかし、よく考えてください。ただの油売りに、武士が商売道具ともいえる武芸を教えるでしょうか。何かしら理由があったと考えられます。
何より、このエピソードは『美濃国諸旧記』にしか掲載されておらず、著者も不明なのです。ですから、真実かはとても怪しいエピソードといえます。ただ、道三が自分をこのように説明していたと考えると、納得がいきます。
■権謀術数を駆使し、名門大名家を乗っ取った斎藤道三
自分を大きく見せ、さも仕事ができるようにアピールする人物は現代でもいますよね。数年前に学歴詐称が明るみになったキャスターも、この類です。道三は戦国時代にこれを行っていたのですから、時代の先の先をいっていたといえるでしょう。
油売りをしていた道三は武芸を覚えたのち、土岐家の家臣である長井長弘に仕えます。この経緯も怪しいものなのです。自分には有名な寺社の後ろ盾がある、といったようなことを述べたそうです。ただし、後世の歴史家が調べたところ、そのような事実はありませんでした。戦国時代は現代のように情報網が発達していなかったため、長井家も調べようがなかったのでしょう。
その後も、当主が亡くなった家の当主に成り代わり、どんどんと地位を上げていきます。嫡男がいたとしても、暗殺をしたり追放をしたり。そして、自分の手柄をアピールしていき、当主になるための正当性を主張します。最終的に美濃国・守護大名の斎藤家の乗っ取りに成功します。道三の生涯は、まさしく「権謀術数」と共にあったのです。
偽りと謀で大名に成り上がった道三ですが、最期は悲惨なものです。後継者の長男と対立し、討たれてしまいます。この時、首だけでなく鼻も落とされたそうです。
■自分が権謀術数に引っかからないためには
今回は斎藤道三の生涯を駆け足で見ていきました。成功のためになりふり構わず権謀術数を駆使し、ライバルを蹴落としていった姿はアッパレともいえます。この手段を使えば、成功者になれるでしょう。
ですが、自分が「ライバル」にされた時、大変です。現代で権謀術数に引っかからないためには、情報の確認が重要です。戦国時代と違い情報化社会ですから、確認をしようと思えばいくらでも可能。加えて、言葉だけでなく行動を見ることも大切になってきます。
今後は中小企業も外国との取引が増えますので、様々な人物と接触する機会も増えます。そんな時に「権謀術数」というものがあると知っていれば、リスクを回避することができますよ。
大切な会社を乗っ取られないためにも、賢い経営者でありましょうね。
最後まで読んでくださり有難うございました。
あなたの一日が素晴らしいものでありますように。
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