深刻な人口減少と超高齢化を迎える日本経済において、ロボットに代表される人口知能の進歩は確実に企業の経営戦略を変化させてくれることが期待されています。その一方、ある一定のレベルまではロボットが品質を上げてくれるということは、ロボットさえあれば規模の大小や技術力・実績に関わらず一定の仕事はできてしまうということにもなるのです。
常に優秀な人材の確保に悩む経営者にとっては非常に興味深いところですが、それでは、ロボットにできない「人」としての差別化はどう考えていけば良いのでしょうか?先日お会いしたサービス業の経営者の方にそううかがうと、
「ロボットには人の欲求や抱えている悩みを感じ取ることはできませんからね」・・・と。
そこでふと思い出したのは、ソフトバンクから発売されて一躍話題となったペッパー君。6月20日の一般発売の日には開始からわずか1分で同月分1000台が売り切れたそうです。私はまだ直接見たことはありませんが、公開されている情報によるとペッパー君は人間の感情を読み取ることができ、また自らも感情を持っているとか。もはやただのロボットの域を完全に超えた新種の生き物のようですね。ぜひ一度お目にかかりたいものです。
ところで、先ほどの経営者様とのお話しにもどると、人間にしかできない領域をロボットが脅かす時代がすぐそこまで来ているとすると、我々人間はいかにして生き残るべきなのでしょうか?巷には情報が溢れいて、精査されるそれらの情報は選ばれるものでなければ残れない、また、より強い刺激を求める人々に対しては何をアピールしていくべきなのか?世間並みの技術や人並みのおもてなしなど、「並み」では感動してくれないマーケットに対してどう向き合っていくのか?本当に頭の痛いところですが、並みから抜け出すために必要な、一つだけ昔から変わらない王道の手法があるとすれば・・・
それは、経営者の決断です。
突き抜ける勇気を持ち、自ら変化すること。
これまでのサービスや商品・販売手法・営業体制など、例え今はうまく行っているように見えるものも、思い切って変えてみることです。かたちを変えてみることで得られる気付きは何ものにも変え難い、生き残っていくための大きなヒントとなるのです。
今まで経験が無い・・・
他人が何と思うだろう・・・
うまくいかなかったら・・・
今までの会社、今までの自分を何か変えようとする時、一番の大きな壁をつくってしまうのは自分自身であることに気付かねばなりません。変化に脅えず勇気を持って決断をすることです。
皆さんの会社は、最近何か変化を起こしましたか?
皆さんはその勇気をお持ちですか?