応援コラム

あ~、リアルな対面営業ならできていたのに…と思うこと。

 

リアルな交流会や飛び込み訪問、対面での営業活動、膝を突き合わせてのコミュニケーションがいつでもどこでも誰とでもできていた、あの日が懐かしい…。そう思う方は少なくないでしょう。私などはその代表選手のようなもので、連日の「オンライン〇〇」に少々お疲れモードの毎日です。

 

主に飛び込み営業で新規開拓をしていた経験の長い私は、直接会うことでうまく呼吸を合わせ、早い段階で信頼関係を構築し、相手の課題やニーズを聞き出す、という営業手法を得意としていました。それは、独立してからも同じで、様々な場所に出向いて行って、私がお役に立てそうな社長と出合って、お話を聞かせていただきながら次のアポイントにつなげる…という営業方法でした。それが…です。

 

この2年間、動きかけたと思ったらまたストップするという社会の動きに翻弄され、思うような活動ができない鬱々とした日々が続いています。確かに、オンラインでできることも増えて、その分、移動時間を劇的に減らすことはできましたが、何か違うんですよね。効率化できたとか、そういうことではなく、大切な何かが欠けているというか。実際に、お客様の会社でも、営業活動が思うように進まず、特に新規開拓に課題感を持っていらっしゃる様子です。商談をオンラインで対応できるように…とか、見込み客の開拓にWebを使って…とか、情報発信はSNSだ!など…様々な取り組みをなさっていらっしゃると思います。いやはや、今年も「変化の一年」となりそうですね。

 

さて、今週のコラムは、対面営業ではラクラクできていたことが、Webになった途端にできなくなる「ある問題」について書いてみました。その「ある問題」とは…?

 

あなたの会社の営業社員たちは、日頃、どのような営業活動を行っているでしょうか?営業活動の基本的な流れです。新規顧客の開拓から顧客化までは次の4つ(集客、教育、セールス、フォロー)のステージがあります。

 

1.集客

見込客の発掘…あなたの会社と取引したい、あなたの会社の商品を使ってみたい、と思ってくれるお客様を開拓する種蒔きのステージです。私のように、ひたすら飛び込み営業をするというのもありですが、展示会や説明会などのイベントやDM・HPなどを活用して見込み客を発掘している会社も多いと思います。いずれにしても、いかにしてあなたの会社や商品・サービスのことを広く知ってもらうか?が鍵です。

 

2.教育

1の集客で接点を持った相手に対して自社のことを更に深く知ってもらい、商品・サービスから得られるメリットへの理解を深めてもらって「買いたい」お客様に育てる(蒔いた種を育てる)ステージです。飛び込み営業でアポイントが取れた、一度面談はした…と言っても一足飛びに契約にはなりませんし、展示会で名刺交換をした相手も同じこと。その一度の接点を活かしていかに深く入り込んで行けるかが鍵です。

 

3.セールス

蒔いた種がいきなり収穫できるケースも稀にありますが、多くの場合、2で丁寧に情報を提供したり課題を聞き出したりしながら大切に育ててようやく契約になる…という刈り取りのステージです。営業マンの役割は本来ここが中心なのですが、多くの中小企業では1から4全てのステージを1人の営業マンが担っているケースも多く、また、それを営業マン任せにしている社長も少なくありません。

 

4.フォロー

1度だけ購入してくれた、単発の仕事を受注した、というお客様に対してフォローをしたり定期的な情報発信・新たな提案をしたりすることでリピート客に育てていく顧客化のステージです。1の新規開拓は非常に会社と社員の体力を奪う大仕事なので、一度でも取引があるお客様を大切にフォローし、繰り返し購入・受注につながるような取り組みは非常に重要です。

 

この中で、今、多くの会社が一番苦戦しているところが、やはり1番の見込客開拓ではないでしょうか。直接訪問しようにもなかなか思うように外出できない、仮に訪問しても断られる(そもそも飛び込みは断られやすいのに、コロナを理由に更に断られる)、テレアポしても「担当者が在宅ワークなので…」と断られる、という三重苦。そこで、今まであまりやって来なかったWeb集客に力を入れようと考える社長も多いと思います。

 

ここで気をつけなければならないのが、今日のテーマである、「あ~、リアルな対面営業ならできていたのに…と思うこと。」です。これまでの対面営業であれば、お客様のお困り事(悩みや欲求)を聞いて、それに共感するということをまずやっているはずです。相手の顔を見るなり商品説明を始めたり、「どうですか?どうですか?」と購入を迫ったりということは無いはずです。

 

しかし、これがWeb集客(ネット広告、動画広告、SNS発信)となった途端に勝手が違ってしまうのか、「自社都合」の押し売りスタイルになってしまう…という大きな落とし穴があるのです。

 

えっ?そんなことないよ!と思われた社長もいらっしゃるかもしれないですが、試しに他社の広告をご覧になって見てください。多くのものは「この商品、こんなに素晴らしいんですよ!ぜひ!!」という内容になってしまっています。

 

なぜこのようなことが起きてしまうのか…。

 

実は、対面の営業の場合、営業マンであれば目の前のお客様の話を聞き、相手が抱える問題に共感するということをほぼ無意識にやっています。名刺交換をした途端に商品説明を始めたり見積りを出したりする人はいないでしょうから。これは、目の前の相手がきちんと見えているからこそできることなのです。当たり前ですが、とても大事なことなのです。

 

一方、Web広告はどうでしょうか。「ちゃんとターゲットは設定してある」とはいうものの、どこの誰が見てくれるのか分からないので、ついつい「商品説明」「押し売り」的な案内になってしまっています。いや、むしろそうなってしまうのも仕方ないと言えるかもしれません。営業力がある社長や社員ほど相手に合わせて信頼関係を構築し、相手のニーズを引き出す達人なのですが、ネットとなった途端に「万人受け」する言葉や表現になってしまい、結果、誰にも刺さらない…という現実を引き起こしてしまうのです。

 

Web集客はまだこれから、とお考えの社長がいらっしゃれば、ぜひご参考ください。本当にウソのように難しくなるのがWeb集客です。今後、力を入れていこうとお考えであれば、改めて、自社が想定するターゲット像や、その相手が抱える課題・悩み・不安、そして、あなたの会社が解決してあげられることについて深く掘り下げることをおすすめいたします。もしもうまく行かないとお悩みであればぜひご相談ください。

 

自社が持つ技術や強みは変わらずとも、集客方法の変化に伴って、その強みにより一層磨きをかける必要があります。あなたの会社は大丈夫ですか?

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