応援コラム

今にも辞めそうな社員がいる時にやるべきこと5つ。

 

「今年も残りあと3か月をきってしまいました。前半の落ち込みを何とか回復したいのですが、なかなか思うように社員が動いてくれなくて。何か良い方法はありませんか?」

 

先日ご相談にいらっしゃった社員50人ほどの金属部品メーカーの社長様のお話しです。

 

営業社員は3人、ほとんどが決まった取引先を訪問するルート営業ですが、ここのところ受注が減ってきているので、新規開拓もどんどん頑張れとはっぱをかけているそうです。しかし、3人のうち1人は製造部から移ってきたばかりで営業マンとしては新人レベル。元々ものづくりが好きで入社したそうですが、「営業部の高齢化」が顧客からも問題視されるようになり、会社からの命令で仕方なく…という状況のようです。

 

ご想像の通り、先輩営業マンは、長年通い慣れた顧客を定期的に訪問することで、ある程度の数字は出すものの、新規開拓には消極的で、しかも、新人の教育がうまくできていない状態。そのせいか、新人営業マンは益々やる気を失ってしまい、今にも辞めてしまいそうな顔をしているというのです…その状況、クッキリと目に浮かびます。

 

ちなみに、その新人教育とはどのようになさっているんですか?と聞くと、先輩営業マンに同行して一緒にあいさつ回りをしたり、移動の車の中で顧客のことや見積りのことなどを教えてあげたりしているそうですが、社長曰く、

「客先ではほとんど年配の方がしゃべってるから、新人くんは名刺を渡すくらいしかしてないんじゃないかな、きっと。」

だそうです。

 

…やっぱり。

 

これまで社員教育などやったことが無いそうなので、先輩の営業スキルも長年の経験の中から自ら培ったもの。自分自身にどういうスキルがあって、どうしたらそれを教えることができるのかもわからないとくれば、先輩を責めるのもかわいそうというものです。

 

…さて困りましたね。こんな時、皆様ならどうするでしょうか?

 

私なりの解決手順は以下の5つです。

 

①既存の顧客リストを見る。(無ければ作成する)

定期的にDMや情報誌を送るなどしている会社はきちんと顧客リストが作成されていますが、この会社のように、昔からの営業マンが各自の担当顧客を訪問するパターンだと、管理されていないケースが多いです。特に、自社にとって重要顧客がどこで、その会社に占める自社のシェアがどれくらいかを把握しておくことは非常に重要です。

 

②残り3か月、重点的に訪問する顧客を決める。(伸びしろがある会社)

ルート営業が陥りやすいのが、「注文をくれる会社」「行きやすい会社」に行ってしまうことです。営業マンも、新人の頃は行き先がなく、とにかくリストの上から順番に…地図の右から左に…コツコツ歩くものですが、ある程度数字が固まってくると、自然に同じルートを繰り返し回ってしまうものです。この会社のように、残り3カ月で数字をつくりたい場合は、行きやすい先ではなく、伸びしろがある会社(例えば、売上規模がある程度あるにも関わらず自社との取引が小さな顧客や、グループ会社など新たな提案先を持っていそうな顧客など)をリストアップして重点的に攻める必要があります。

 

③担当者が好意的な会社に新人を同行させる

顧客の中にも、長年付き合いが続いていたり担当者との相性が良かったりするなど、自社に対して好意的に接してくれる取引先があるはずです。そこに新人営業マンを同行することで、新人も少しリラックスして会話に参加でき、営業のトレーニングになります。この時に注意したいのが、先輩ばかりが話すのではなく、新人が話しやすい「場の雰囲気」をつくり、その機会を提供してあげること、そして、合間にきちんとフォローをしてあげることを忘れないことです。

 

OJTを通して「お客様の課題をしっかりと聴く」ことを教える

営業部に配属(特に望まない配属)をされて間もない人が抱える不安の一つに、「営業とはモノを売る仕事」だと思い込んでプレッシャーを感じることがあります。相手が必要を感じていないものを押し売りしなければならない…という否定的な思いから、積極的に話しかけたり提案したりすることができず、次回のアクションが決まらないまま雑談だけで面談が終わってしまうことになります。営業の役割は、押し売りではなく、顧客の課題解決のサポートをする大切な仕事なのだということをしっかりと教えて、そのためには、顧客の話しをじっくり聴く姿勢を見せてあげるのが一番の教育です。

 

⑤面談が終わったら、まずは「褒める」

最初からうまくできる人はいません。新人営業マンは事前にどれだけ練習していても、本番になると緊張して本来持っている力の半分も出すことができません。おまけに面談途中には失言や失敗もつきものです。しかし、うまくいかなかったことを誰よりも知っているのは彼等自身です。「もっとうまくやれるはずだったのに…」という後悔や恥ずかしさ、先輩から叱られるかもしれないという恐怖心など、面談後には様々な感情がこみ上げているはずです。そこで一番にやってあげたいのが「良かったところを褒める」ことです。今後修正すべき点は、会社に帰って落ち着いてからきちんと教えてあげれば良いのですから。

 

このような5つの取り組みをすることで、新人営業マンの教育、休眠顧客や伸びしろのある顧客のニーズの掘り起こし、優良顧客との更なる信頼関係の構築が短期間で実現できます。

 

さて、皆様の会社ではいかがでしょうか。

 

残り3カ月のラストスパートはうまくかけられていますか?

既存顧客へのアプローチ、新人教育、短期間での売上達成、できそうですか?

プレッシャーに耐えられず新人営業マンが辞めそうではないですか?

 

営業マンをはじめ、社員教育の中心はOJTです。

そのために、まずは社内の棚卸し(顧客のこと、商品のこと、営業方法など)をして、お互いが共通の意識を持ち、目標を明確にして、認め合い助け合える環境をつくることが第一歩です。

年初に掲げた目標、最後まで諦めず、「絶対達成!」頑張りましょう!

 

 

 

<自社独自の強みを棚卸ししたい方はこちら↓↓↓>

https://www.hc-bm.com/lp.html

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