応援コラム
「サービスの価値には自信がありますが、なかなかお客様が増えなくて困っています。一度体験していただければその良さは感じてもらえると思うんですが…」
ある女性経営者のお悩みです。最近人気のリラクゼーション系のサロンオーナーで、他店ではやっていない独自のサービスメニューがウリのようですが、その伝え方に悩んでいます、とのことでした。
このオーナーに限らず、自社の商品やサービス価値には絶対の自信があるにもかかわらず、なかなか売れない…という悩みはよく耳にします。特にエステ業界は価格競争が激しく、コロナの影響もあってか、最近は閉店に追い込まれる店舗も増えているようです。
ちなみに、エステティック業界全体で見ると昨年の倒産件数が73件、2年連続で増加しています。資金的に開業の障壁が低いことから小規模な店舗が増える一方で、同時に競合も増えるのでその差別化に悩んでいるというオーナーが多いというのが現状です。大手のように広告宣伝に多額の予算を割ける会社は良いですが、小さな店舗ではなかなか難しいのが現実。良さを知ってもらうための「まずは無料体験」システムや、割引クーポンが利益を圧縮してしまう結果になってしまうのです。
元々、顧客を持っていて独立した場合は別ですが、全くの新規で顧客を取るのは至難の業、その価値を伝える術について真剣に考える必要があります。
ただ、世の中には自分が知らないだけで「良いもの」はたくさん存在します。実際に、私も一人のお客様として「もっと早く知りたかった！」という商品やサービスはたくさんあります。例えば毎日使う化粧品。値段は今までとほとんど変わらないのに、肌に馴染む感じが全然違うじゃない！と思えるクリームに出合った時の感動は今でも覚えています。他にも、普段使いにはもったいないような（10万円を超える）バッグだけどとても機能的で手放せないから結局毎日使っちゃってるものとか、ちょっと高いけどすごく美味しいワインなど…もっと早く知っていれば良かったなと思うものは世の中にたくさんあります。
↑これが実際の10万超えバッグ（笑）とても使い勝手が良いです。
会社で使うサービスも同じです。今までは地元の印刷屋さんに頼んでいたパンフレットをネットで注文したらすごく安い上に紙質も良いじゃない！と思ったり、営業や求人向けのサービスも知って驚く新しいものが世の中にはたくさん存在したりします。経験も同様で、すごく敬遠していたけど知り合いに誘われてゴルフに行ってみたらすごく楽しかった（これは私の話）とか、マッサージなんて時間に余裕がある人が行くもの…と思ってこれまで行かなかったのに、実は時間に余裕が無くて体を酷使している人こそ行くべきだな～と思ったり（これも私の話）することはたくさんあります。
良い商品・サービスなのに伝わり切っていないのは、何はともあれ提供している会社の宣伝不足です。広告を使って宣伝するか、営業マンに宣伝して歩いてもらうか、メディアを使って広く宣伝するか…いずれにしても宣伝しなければ誰の目にもとまりません。ひと昔前なら、「宣伝」というとチラシを配布したりテレビコマーシャルをしたりと何かとお金がかかることばかりでしたが、最近はSNSの出現で低コストでの宣伝が可能になりました。スマホ1台あれば誰でもどこでも配信が可能、大手企業も力を入れていますよね。
しかし、ここで一つ大事なことがあります。それは、そこに「売り切る覚悟があるか？」ということです。
先日も、ある会社の社長と話していた時のこと。新サービスを販売していくための営業体制づくりについてご相談されたのですが、
「営業マンがいるにはいるが、みんな既存客の対応に手を取られていて…」
「広告が有効なのは分かるが、ウチのような零細企業にはかけるお金がなくて…」
「まずは導入事例をつくりたいんだが、知り合いにお願いするのもちょっと…」
「SNSの良さはわかるけど、そういうの苦手だし…できる社員もいないし…」
と言った後ろ向きな意見ばかりが出て来て、一向に話が前に進みません。もしかすると、営業経験のあるコンサルタントを雇って自分達の代わりにやってもらおうと考えているのか？と疑問に思ったほどです。
新サービスを始めるのも、その良さを伝えて販売するのも、その後のフォローも、当然ですが全て自社で行うことです。更には、そこに必要な投資をどこまで許容し、どれだけのリスクをとるかの判断もすべて自社でおこなうべきものです。投資とはお金だけでなく時間や人材も含みます。その新サービスをどのレベルにまで成功させたいかの覚悟が投資の大きさと比例します。金銭的な余裕が無くても、時間と手間をかけることでできることもたくさんあります。社長が、社員が、自分の家族や友人に「良いものだからぜひ試してみて！」と言えるかどうか、仕事を見直して時間を捻出し、少しでも多く営業活動ができるか、そして、そこで全力でアピールできるかどうかが全てです。
どんなに素晴らしいものでも、誰にも知られていないのは
「存在しない」と同じです。
貴社が社運を賭けた商品やサービスの魅力、どうやって知らせますか？
良いものさえつくっていればそのうちボチボチ口コミで…なんて思っていませんか？
相手に絶対に伝えたい！という情熱はありますか？
貴社の価値ある商品・サービスの良さを絶対に伝えるんだ！という営業熱を必要とされる方、お分けしますよ。
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