応援コラム

変化を味方につけ、今よりステージを上げるためには

 

先日、ぶらりと立ち寄った本屋さんで「中高年のひきこもり」というちょっとショッキングなタイトルに目を引かれ、手に取ってみました。何でも、40~64歳のひきこもりの人が全国に61万人以上いて、そのうち男性が76.6%、圧倒的に男性が多いそうなんです。そして、ひきこもりになったきっかけは「退職」が最も多いのだとか。中には、退職する前までは“普通の人”か“それ以上の人(年収1,000万円超えなど)”として企業で活躍していた…という事例も紹介されていて、決して他人事ではないなと思うと同時に、退職や転職も含めた「環境の変化」について考えるきっかけになりました。

 

今週のコラムは、新しい年を迎え、新たな職場や部署、新たな取り組み、新しい仲間など、私たちの身の回りには変化がたくさん…また、仕事のやり方、営業のやり方、社内外のコミュニケーションの取り方についても変化の連続…そんな私たちを取り巻く変化をいかに味方につけるか?について考えてみたいと思います。

 

そもそも、私たち人間は変化を嫌うと言われていますが、それは本能的に、今の安心・安全な環境から抜け出したくない、新しいことに挑戦して“失敗”や“危険”などのリスクを負いたくないと考えるからなのでしょうが、例えばそれは、結婚や出産、新居への引越し、栄転といった、「ポジティブな変化」に対しても同様にストレスを感じてしまうから厄介です。自分が望んで配属された部署や望んで購入した新居であったとしても、そこの人や場所に馴染むには時間が掛かりますし、思い描いていたものとは大きく違っていた…なんていうことも珍しくないワケで、そんな現実も“自分が選択したコト”として受け入れていかなければなりません。

 

私自身も、過去に幾度もの転職を繰り返しましたし、その度に新たな環境(人間関係・職場のルール・物事の考え方や価値観)に慣れる必要がありました。私たちの世代は一つの職場で一生涯…と考える人がまだまだ多数派ですが、今の若い人たちの間では転職は当たり前、むしろ自分のキャリアアップのために積極的に転職を考える人が増えているそうです。その際の「自分の強み」になるのが前職での経験や実績なのですが、これが裏目に出るケースも少なくありません。

 

例えば、私のような営業畑で転職をする場合、売上トップの成績や表彰などの華やかな実績は大いに強みとなるのですが、実際に入社してみると、取り扱う商材や上司との信頼関係なども影響し、思ったほどの実績が出せないこともしばしば。そうすると、

 

「あれ?大したコトないね、コイツ」

 

という評価を生んだりします。その評価が自分自身のストレスやプレッシャーになり、頑張れば頑張るほど余計に力が発揮できないことにつながったりします。

 

また、以前ご相談いただいた会社では、前職の大手企業でのマネジメント経験をかって採用した管理職の人間が思ったような仕事をしてくれない…と社長がこぼしていましたが、これなども、前の職場で長い時間をかけて積み上げた信頼関係や職場の風土なども大きく影響するわけで、そう簡単には成果を出せない…のが現実なのではないかと思います。

 

では、急速に変わり続ける経営環境を味方につけるにはどうすればいいのでしょう?

 

まずは、社長自らがこの先の自社の在り方・考え方を硬直化させないことです。

 

今まで通りのやり方、過去の経験、価値観などにしばられない…一方で、風の吹くままにコロコロと方針を変え続けるようでは、どこかに吹き飛ばされてしまうでしょう。では、変化を受け入れながらも、ブレない事業体制を保つにはどうしたらよいのでしょうか?ポイントは2つです。

 

1.まずは変化を受け入れる

「不確実性を受け入れる」ということです。今の業種が何であれ、未来というのは本質的に何が起きるかわからないし、そのことを頭に入れておけばより賢明な判断ができるはずです。過去の実績をもとに、未来の売上や利益が安定していたり右肩上がりに成長したりといった推測は要注意。今の仕事は3年後には無くなっているかもしれない…それくらいの覚悟が必要かもしれません。

 

社内には、過去に基づいた前提条件で事業計画を考える者もいるかもしれませんが、その中身は慎重に見極める必要があります。誰しも、「消費者」としてはこの数年間で大きく行動や思考が変化した認識を持っていますが、提供する側に立った途端にその感覚が鈍ってしまうものです。一度手にした「手軽さ」や「便利さ」「面白さ」はすぐに日常化し、二度と元には戻らないのです。冒頭の書籍ではありませんが、もしかすると男性は変化に弱いのかもしれませんので男性管理者が多い会社は要チェック。

 

2.そして、ブレない軸を持つ

様々な場面で変化が日常茶飯事になっている今の世の中ですが、長く変わらない原則もあります。「利益が出せるビジネスモデルを持つ」という経済の基本原則と、「人と人との関係性」です。私たちは日々の流行や最新のトレンドに目を奪われがちですが、この2つは長い事業継続を考える時に不可欠なものです。

 

その時々の流行を取り入れることも大切ですが、会社として、何のために存在し、誰を幸せにし、どこに向かうのか?このブレない柱を持ち、常に利益を追求できる形であること、が大切になってきます。

 

長く頑張ってきたから…

せっかくココまでやったから…

 

という気持ちに惑わされない、強い軸で変化を楽しめる、そんな組織づくり…あなたも目指してみませんか?

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