応援コラム

子どもを就職させたいと思う会社選び

 

新しい年を迎え、「今年こそは!」と飛躍に向けた大きな目標を掲げた方も多いと思います。社員全員が一斉に気持ちを切り替えられるこのチャンスを大いに活かして、2022年を充実した一年にしたいものですね。わが家では息子が成人式を数日後に控え、特別な気持ちで迎えるお正月でした。今年の夏頃からインターンシップにも参加するのか…と考えると、いよいよ本格的な就職活動が近づいて来た感があります。どんな会社に就職するのだろう?今時の若者はどんな会社や仕事に興味があるのだろう?…ふとそんな事を思いながら、今年最初のコラムは「子どもを就職させたいと思う会社選び」というテーマでお届けいたします。皆様の会社でも採用は一つの大きなテーマだと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

 

先日読んだある雑誌に、「息子・娘を入れたい会社」というテーマで特集が組まれていました。(週刊ダイヤモンド新年合併特大号)

 

そこでは、「キラリと光るダイヤモンド企業」として“NSD”、“森トラスト”、“日本M&Aセンター”などの優良企業がずらりと紹介されており、各社、「多様な人材の受け入れ」や、「手厚い研修制度」「社員一人一人の意見を尊重」など…新入社員が不安なく活躍できる職場環境をアピールされていました。

 

一方の就活生の課題やホンネの部分では、やはりコロナ禍を経て様々な常識が変わり、その対応が迫られている…と。直接、人と交流できる場が激減してしまったことや、面接のオンライン活用は当たり前になってしまい、この変化に対応できない学生にとっては、以前よりハードルが高くなっている…とありました。確かに、以前のような「リアルな交流」からは、文字や写真などの情報だけでは伝わらないものが得られていましたが、その機会が極端に少なくなってしまったことで、不利になる企業や学生が出て来ていることは確かでしょう。

 

一方、興味深い話題もありました。

 

最新の就職活動方法として、①動画選考、②スカウト型就活、③リファラル採用などを積極的に取り入れる企業が増えているそうなのです。

 

ちなみに…

①動画選考とは、自己PRや質疑応答などを自分で撮影し、その動画を提出して受ける選考のこと。オンライン面接と違って、あらかじめ用意された質問に応募者が回答する動画を提出するところがポイントです。

 

②スカウト型就活とは、専用サイトへ登録しておくだけで企業から面接オファーが来る就活サービスのこと。以前、このサイト運営会社の担当者と話した時に、「大手〇〇ナビさんでは学生にオファーを送っても開封率が2%程度と聞きますが、弊社は90%近く開いてもらえる、と大好評です」と話していたことを思い出します。

 

③リファラル採用とは、自社の社員からの紹介・推薦による採用のこと。弊社が以前お手伝いしていた会社が正にそうで、「ほとんど自社の社員からの紹介なので、ある程度わかって入ってきてくれるので離職率がめっちゃ低いんですよ」と社長がおっしゃっていました。

 

時代の変化に伴って、企業側も学生側も様々な努力をしているんですね。

 

ちなみに、私たち中小企業が抱える人材確保の難しさは想像以上だと言われています。

 

求人広告に掲載しても、全く人が集まらないといったケースも多くみられるようですし、さらに自社が欲しい人材、優秀な人材を確保するとなると至難の業になりつつあります。

 

その人手不足原因として取り上げられるのは、やはり「子高齢化にともなう生産年齢人口の減少」です。これは皆様ご承知のところだと思いますが、日本の生産年齢人口は1995年の8,716万人をピークに減少の一途をたどり、2021年には7,428万人まで減少。さらに2060年には4,418万人まで減少すると予想されています。人口減少や高齢化にともなって、働く世代の人口が減っているため、さまざまな企業の人材確保に影響を与えているのが現状です。

 

そして、「離職率の高さ」や「人材の流動化」なども挙げられます。大企業と比べて、少ない人数で構成される中小企業は、人間関係を理由にした離職が非常に多く、同時に給与や待遇面への不満なども離職の原因となっているようです。近年では、1つの会社で一生働き続けようと考える人の方が少なくなり、転職を繰り返すことで自身のスキルアップを目指す「人材の流動化」も一般的になりました。

 

このような状況の中で、求職者に「ぜひあなたの会社で働きたい!」と思ってもらえる活動は、中小企業にとって喫緊の課題と言えるでしょう。

 

先ほどご紹介した就職活動方法の中で、特に動画の活用については私も深く興味を持ちました。世間では、「動画の情報量は文章+写真の5000倍」とか、「1分間の動画は一般的なWEBページの3600ページ分」などと言われています。ものすごい情報量ですよね。短い時間にこれだけの情報が伝わる動画を、大切な採用の現場で使わない手はない…ということです。面接という限られた時間内で、しかもオンラインで…となると、伝えたいことの1割も伝えられなかったと悔やむ学生も多いかもしれません。本番に弱く、“緊張しい”なわが家の息子などは、このような機会を頂けると助かるかも?と思ったりしました。採用担当者にとっても、資格やスキル以外に、その学生の「個」の魅力も知ることは、採用後の配属や教育に非常に効果的だと考えられます。

 

これまで、「採用」というと、企業側が「選び」、求職者側は「選ばれる」立場という印象でしたが、ここまで人材確保が難しくなってくると、採用する側の意識も変えざるをえないでしょう。お互いに深く知り合える環境を協力してつくり上げる、という発想が求められているのかもしれません。そして何より、社内の体制を整え、儲かる会社にして、やりがいや十分な報酬を得られるような強い会社をつくって、自分の子どもをぜひ就職させたいと心から思えるような魅力的な会社にしていきたいものです。少なくとも私はそう思っています。

 

2022年が皆様にとって更に発展の一年となりますようご祈念申し上げます。

今年も本コラムをよろしくお願いいたします!

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