応援コラム

小さくても、強く永く続く“事業体力”をつけるために

 

先日、行きつけの美容院で髪を切ってもらいながらのオーナーとの会話です。
「緊急事態宣言とか出たりすると一瞬来店数が減りましたが、トータルで見るとコロナ前とほとんど変わらない…か、むしろ微増してるかな?」
「髪の毛は何もしなくても伸びるし、まとまったお休みにも遠出しなくなった分、身の回りのことにお金をかけたり楽しみを見つけたりする人が増えましたもんね」

このお店はコロナの影響はほとんど無く、むしろこの1年間で顧客数が少し増えたのだそうです。去年の前半頃のようなまだまだコロナのことがわかっていない時期、不安を抱えながらも通ってくださったお客様を大切にして、お友達をご紹介くださったお客様にポイントサービスをするといった特典なども積極的に案内し、地味だけど着実に売上を伸ばしてきたそうです。

美容院に限らず、一度使い始めたら繰り返し購入してもらえるタイプのビジネスモデルはこういう時にもその強みを発揮するんですね。私も、化粧品や健康食品・お酒なども普段と変わりなく(むしろお酒は増えてるかも?)購入しています。

一方で、一度購入したらしばらく買い替えが必要ない商品もあります。身近なところでいうとミーティングテーブルやソファ、ベッド、大型家電などがそれにあたるでしょうか。普通に使っていたらなかなか壊れないし、まあ、引越しなどに伴って買い替える以外は、そうそう購入の機会は無い商品と言えるでしょう。商品やサービスによって、繰り返し購入してもらえるものか、そうでないかに分かれます。

私がいた保険業界もそうでした。

損害保険は基本的に繰り返し購入タイプの商品。だいたいのものが1年更新なので、満期が来ても続けて入ってくだされば継続して収入が発生しますが、生命保険は違います。契約したお客様は長く保険料を支払うことになりますが、代理店には最初の数年間だけ手数料が支払われ、しかも(内容によっては)年々手数料が下がっていくので、常に新規契約を追い続けなければならない、というスタイルです。ただ、法人で年間の保険料が数百万円を超えるような契約がコンスタントに取れるようになると、そのインパクトはかなり大きいものになります。

私はそれぞれの経験がありますが、最初は生保レディでしたので、とにかく新規の見込客を探すことに専念していました。もちろん、契約してくださったお客様のことは大切にしなければならないのですが、基本的に契約後の手続きはお客様と保険会社が直接やり取りする決まりになっていましたので、ほとんど出る幕はありません。むしろ顧客フォローの手間が掛からない分、新たな見込み客を探すことに専念できました。

一方、損保の世界に入ったら大きく違いました。新規契約を集めなければならない最初の2~3年はほぼ同じですが、契約件数が増え、更新手続きや事故対応などが増えて来る3年目以降はそれどころではありません。新規よりも、既存のお客様に目を向けることの方が各段に多くなるのです。生保と違って事故対応も担当者の大事な仕事でしたので、そこの対応がしっかりとできれば継続的に売上が上がる仕組みなのです。生損保乗り合いの代理店は、一人の顧客に対して各々の提案ができるので、顧客にとってもワンストップで加入できるメリットがあり、代理店にとってもそれぞれ違うタイプの収入が入るというメリットがあります。

昨年からのコロナの影響を見てみると、損保の方はほとんど影響が無かったと話す社長が多かったのに対して、生保は対面営業ができず新規契約があげられなかった間のダメージがかなり大きかったと聞きます。今回のような事態はそう頻繁に起こるものではないと思いますが、それでも、常に変化し続ける世の中で事業を安定させていくためには、小さくても、繰り返し購入してくれる仕組みをつくっていくことを考えていくのが得策のようです。今、世間では「サブスクリプション型ビジネス」がもてはやされていて、単品売りではなく定期購入型で…とか、モノを販売するのではなく、レンタルにして利用料で課金してもらって…といった考え方が増えていますが、まずは自社の収益モデルやお客様の特徴について見直すことから始めてはいかがでしょうか。

先日ご相談いただいた会社では、継続的に購入してもらえるビジネスモデルであるにも関わらず、そこのフォローがしっかりとできていない…顧客からの紹介もほとんど無い…とのことでしたので、既存のお客様について棚卸しすることろから始めることにしました。その上で、そのお客様とのコミュニケーションをどのように取っていくか?を考え、情報提供だけでなく、しっかりと情報収集ができる仕組みをつくっていくことにしました。お客様にとって本当に大切なことは、商品を購入することではなく“課題を解決すること”だからです。そのために、まずはお客様が抱える課題や目指していることを理解し、それに相応しい提案が誰でもできるような仕組みをつくることです。

さて、皆様の会社はいかがでしょうか。
今後益々深刻になる少子高齢化で既存のビジネスの顧客層もガラリと変わったり減ったりすることが予想されます。ぜひ自社の強みや特徴を活かした新たな収益の柱を考えてみてはいかがでしょう。小さくても強く永く続く“事業の基礎体力”をつけていくために、一度社内資産の棚卸しをされることを強くおすすめいたします。

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