応援コラム

川上からの営業を仕掛けるためにやるべきこと

 

先週16日は、東京・神田にて「ストーリーブック営業戦略セミナー」を開催いたしました。

 

「営業体制というよりも、根幹となるストーリーブックが無いので、まずは社内の基本となるストーリーブックをつくりたい」、「自分の中でモヤモヤしていた事が整理できました」…等のご感想を頂戴いたしました。ご参加くださいました皆様、誠にありがとうございました。

 

会社がこれから向かう方向を明確にしたい…

向かう方向はハッキリしているが、なかなか社内に浸透していない…

営業部隊を強くしたいけれどやり方がわからない…

 

など、営業体制づくりには多くの企業が悩みを抱えていますが、その中でも特に、競合との差別化ができない、ライバルが多くて営業部隊が疲弊している…という企業の悩みは深刻です。特徴が出せないとどうしても価格で勝とうとしてしまうし、営業部隊のモチベーションが下がるとアポ率や成約率が下がるのはもちろんのこと、「契約さえ取れれば何でも良い」という発想に陥ってしまいがちだからです。

 

そうならないためには、自社にとって少しでも有利な戦い方を身につける必要があります。今回は、強い営業体制をつくるためのポイントを2つ、前後編に分けてお送りいたします。

第1回目の今日は、「川上からの営業を仕掛けるためにやるべきこと」についてです。契約は、個人も法人も、最終的に「決定権者=是非の判断を最終的に決定する権限を有している者」がOKを出してくれないことには成立しません。会社であれば社長や部長など、その権限を持っている人を指しますし、個人であればご主人が決定権を持つ家庭もあれば、「サイフのヒモは奥様が…」というお宅も少なくないようです。

 

いずれにしても、この決定権者にどれだけ早く辿り着いて、直接面談ができるかどうかが商談の角度を上げるカギになるし、成約までのスピードアップにもつながります。

 

ただ、法人営業の場合、新規開拓と言えばテレアポや飛び込み、メール営業という手法を取るところが多く、窓口で断られるという人が圧倒的多数…決定権者との面談への道のりは遠いのが現実です。そこで、この入口を突破する方法と、そもそも川上から攻める方法についてご説明します。

 

①新規開拓の入口を突破する方法

 

多くの企業では、飛び込みやテレアポなど新規のアプローチは新人や若手など経験の浅い営業マンが担当しています。ベテランの営業マンは大事な顧客を担当していたり案件を多く抱えていたりしてその余裕が無いからなのですが、だからと言って、最後まで新人に任せっきりでは商談を進める力量に欠けます。

 

以前、私がご指導した先ではこのような取り組みを行いました。

 

営業部の新人が取ってきたアポイントに、設計課のベテランが商談に同行し、案件を進めていくという方法です。同行は新人にとって非常に大切なトレーニングの場である上に、営業部だけでは解決できないこともその場で話を進めることを可能にしたおかげで、進捗スピードを大きくアップさせることができました。

 

同時に、案件を持ち帰ってもきちんとフォローしてもらえるという体制は、新人にとって大きな安心感につながり、営業部隊全体が活気づくという効果もありました。

 

これ以外の通常のケースでも、やはり同行やフィードバックなど、新人を指導する環境は大切です。

 

②そもそも川上から攻める方法

 

早く、確実に売上を取りたい…と考えた場合、既に購入を検討している(又は買い替え・更新を検討し、情報を集めている)状態=顧客のニーズが顕在化している方が提案もしやすいし、導入の可否のジャッジも早いのですが、その状態では、競合がうようよいる「川下」での営業活動になってしまいます。

 

もっと上流からの営業を仕掛けるためには、単なる商品の提案ではなく、見込み企業の成長やリスク回避など、顧客が抱えていてまだ気づいていない本当の課題を解決する提案を持ちかけることが重要です。例えば、満期が近い自動車保険や火災保険の見積りだけ持って行くような「商品提案」ではなく、その会社が持つリスク(仕事のやり方や社員の特性に応じたリスク分析や、工場や機械に損害があった場合に受ける損害の大きさに)ついて知り、本当に必要な部分に必要な分だけ保険を準備しませんか?という「課題解決型の提案」といった違いです。

 

このような提案ができるようになると、イチ保険担当者レベルではなく、権限を持った人との商談が早期に実現でき、価格に引っ張られない、他社と比較されない契約が可能になります。一方で、この方法は新人に任せるには少々荷が重すぎるので、そのための営業体制は整えていく必要があります。

 

いずれにしても、「新規開拓」は企業にとって切っても切れない大事な経営課題です。特に大口の既存顧客への依存度が高い状態は要注意。どんなに一生懸命に尽くして、大切に大切に付き合っていたとしても、相手の都合で翌日から売上がゼロになる、ということは珍しくありません。

 

現在、川下だけで厳しい営業を強いられている会社も、一部のデキる営業マンが川上からの営業をしている会社も、今の体制が維持できているうちに、「川上から仕掛けられる営業体制」を社内に構築しませんか?

 

そのためには、相手に切り込める貴社独自の「売り物」が必要になります。

ぜひ、社内を見渡して、強みや魅力を棚卸しをして、他社に無い「売り物」をつくってください!

 

棚卸しの仕方がよくわからない…という経営者の皆様。

ぜひ当社セミナーをご活用ください。次回は11月を予定しています!

 

次回は、強い営業体制をつくるためのポイントの2つ目、「自社にとって本当に大切な優良顧客の定義」についてお届けいたします。

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