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相対的価値観と絶対的価値観…私が思う価値観の大切さについて

 

先日、何気なく流れている動画を見ていたら、

「100万回再生ですごいね!めっちゃ広告費が入るんじゃない?!…よりも、

3万回再生でも、本当に届けたい人に届くメッセージを発信することが大事。」

と話している人がいました。コロナの影響や、これまでの行き過ぎた競争の反動もあって、これからは「絶対的価値観」が高まる時代…なのだそうです。

 

確かに、この1年半の間に周りが大きく変わった感じはあります。今まで、寝る間を惜しんで仕事をしてきたにも関わらず、どんな大きな会社でも倒産するんだ…という現実を見せつけられたり、満員電車に必死に耐えながら通っていた仕事もほぼ在宅でできるようになってみて、今までの生活は何だったんだと思ったりする人が増えているのは事実だと思います。

 

私自身も、毎月多くの時間と経費をかけてあちこち移動していましたが、実はオンラインでできることって意外に多かったじゃないか…と思ったり、行動の制限がある中でも本当に会いたい人や一緒にいたいと思う人は、自分にとって、もの凄く大切な人だったんだと改めて感じたりしています。

 

この、一見目に見えない人の心の中にある価値観とは、人と人との付き合いはもちろん、働き方や商品の購入などお金の得方・使い方にも大きく影響しますし、今後のキャリアを形成する上でも非常に重要なキーワードです。今週のコラムは、この目に見えないけど、皆の心の中にある価値観について書いてみたいと思います。

 

さて、冒頭の会話に出てきた「絶対的価値観」とは、自分の中で大切にしている価値観のことです。私で言えば、毎朝、隅田川沿いをウォーキングできて、月に1回子ども達や両親と会えて、たまに気の合う仲間と美味しいお酒を飲んで、そんな毎日がもう最高に幸せ~!みたいな。

 

一方、対局にあるものとして「相対的価値観」があります。相対的価値観というのは、他人との比較ができる価値観…例えば学歴とか、年収とか、地位などです。自分は大卒じゃないけど、あなたよりも良い会社で働いているとか、自分はあなたよりも年収が多い…といった感じのものです。

 

そう思って自分の人生を振り返ってみると、とにかく私は「負けっぱなしの人生だった」ので、自分自身と向き合ってもその中に価値を見出すことは非常に難しかった…相対的価値観がマイナスの状態だったように思います。

 

だから、がむしゃらに働いたし、営業職という仕事を選んだからには、常に目標達成を目指して結果を出すことに必死でした。ライバルに負けないよう、資格試験もコンテストも何か新しいことにもとにかく挑戦しまくる20年間だったような気がします。

 

そんな営業畑の競争社会にいて感じたことは、「日本人は相対的価値観に傾きすぎているのではないか?」ということです。

 

誰よりも仕事をして出世してお金を稼いでいる人が“勝ち”で、地位とか名誉を獲得している人が“偉く”て、最速で、最高益で、最年少で…みたいなキラキラしたものがもてはやされて、そうでないものには価値がないような気持ちにさせる空気感がありました。

 

これは、会社の在り方にも共通していて、とにかく業界ナンバーワンを目指すとか、他社に負けないとか、常に大きく成長している会社が凄い…みたいな風潮があるように思います。

 

ただ、世の中がコロナをきっかけに、行き過ぎた競争に疑問を感じ始めているようです。より本質的な幸せを求める人が多い世の中になったのかもしれません。

 

相対的価値観にはきりがありません。新しい商品をつくって売り出して、過去最高益を出して、メディアに取り上げられて…というのも素晴らしいですが、そこで感じられる幸福感はほんの一瞬しか持続しないので、常に同じか、それを上回ることを繰り返していかないと社会からも社内からも評価してもらえなくなってしまう…という負のループの連鎖を止めることができないのです。

 

こんなことを申し上げると、「企業経営なんだから、利益を出して、競争に勝って、常に1位を目指して何が悪い」と言われそうですが、大切なことは絶対的価値観と相対的価値観のバランスです。

 

絶対的価値観をしっかりと持った上に、相対的価値観の世界でいかに結果を出していくか?を考えることが大事だということです。会社経営をする上で何を大切にし、何を喜びとし、どう在りたいかという根をしっかりと大地に張り巡らせ、その上で、それを実現するための適度な競争は職場の改善や技術の向上につながります。

 

多くの会社のストーリーブックを作ってきた中で私が感じたことは、社長の心の中に「絶対的価値観」がしっかりとある会社ほど、多少の上下はあっても、ぶれずに確実に成長しているな、ということです。その成長の幅はそれぞれですが、共通して言えることは、これまでやってきたことに対して社長が誇りを持っていることです。そんな社長を見ている社員も、やはり自分たちの会社や仕事に誇りを持っています。

 

企業経営は長期戦であり、山もあれば谷もあります。ここぞ!という勝負の時や、苦しい谷が来た時に支えになってくれるのが、この「想いを同じにしてくれている社員」です。

 

社員は給料だけのために働いているのではありません。自分の大切な時間を捧げる会社は、自分なりの価値観で選びます。

 

本当に大切にするべきは絶対的価値観。社長は会社経営を通じて社会に何を残したかで価値が決まるのではないでしょうか。

 

負けっぱなしの人生を歩んできた私だからこそできるストーリーBOOKがあります。本日から2日間、コンサルタントのオンライン展示会「コンサルEXPO」に登壇していますのでぜひご参加ください。

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