応援コラム

第307話 経営のセカンドオピニオン

 

以前、法人向けの保険を販売していた時に、商品の付帯サービスとして「セカンドオピニオンサービス」が人気でした。保険商品単体では他社との違いが出しにくいということもありましたが、「良い人材の確保と雇用継続のために福利厚生を充実させよう」という社会的な流れも手伝って会社の保険にプラスα“社員が喜ぶサービス”を…と考える会社が多かったという背景もあります。また、私たち営業マンは、その魅力的なサービスをきちんと説明できることが契約に直結するため、定期的に勉強会を実施し、自分の言葉で説明できるように勉強していました。

 

そんなセカンドオピニオン…実は先日、あるコンサルタントとその顧問先の社長のやり取りを見ながらふと思い出す出来事がありました。

 

「セカンドオピニオン」とは誰が何の目的で使うのか?

 

…最近、コンサルタントを使う社長が増えていると聞きますが、その関係性は医者と患者のそれに似ているのかも?と感じたので、今回のコラムはそれについて書いてみたいと思います。コンサルタントを使っている社長や、これから検討しようとしている社長はぜひご参考ください。

 

■そもそも、セカンドオピニオンとは

 

私たちが学んだ「セカンドオピニオン」とは…患者さん自身が納得のいく治療方法を選べるように、主治医とは違う医療機関の医師に病気の診断や治療方針について求める、「第2の意見」のことを指す…と定義されていました。そのセカンドオピニオンを聞くことで、それぞれの医師の意見をもとに、患者さん自身が病気や治療への理解を深めて、最善の治療方法を選択できるようになるために求めるものなのだ、と。

 

そして大切なことは、セカンドオピニオンとは、「転院や担当医を代えること・患者さんが満足のいく結果がでるまで様々な病院を渡り歩くようなドクターショッピング」とは異なるものだということです。

 

この、「第2の意見」と「ドクターショッピング」の違い、お分かりいただけるでしょうか?

 

あくまでも、はじめの意見(ファーストオピニオン)を大切にして、自分の病状・進行度・なぜその治療法を勧めるのか?などについて理解をした上で、「この方法は正しいのか?」「他に方法は無いのか?」について第2の意見を聞くことが基本なのであって、それをしないまま次々と病院を変えてセカンドオピニオンを求めてもかえって混乱するだけなのです。

 

■主治医との信頼関係

 

医者と患者の関係性と、コンサルタントと経営者のそれは全く同じではありませんが、一方が抱える問題(課題)に対して、専門家として助言をし、解決策を提案する…という意味では似たようなもの、と考えることはできないでしょうか?

 

先日、私が居合わせたのは、「今後の売上拡大に課題を抱える社長(Aさん)」と、それに対して「解決策を提供しているコンサルタント(Bさん)」が、新たな販路開拓について、別の専門家(Cさん)の話を聞く…という場面でした。

 

本来であれば、AさんとBさんの間には絶対的な信頼関係があるはずで、その信頼するBさんが自信を持って紹介するCさんだからこそ一緒に話を聞きに来ているはずです。しかし、そこで目にしたのは、Cさんの話を信用しない、Cさんを敬う態度も無い、大勢の前でCさんに詰め寄るAさんの姿でした。他の方はどうかわかりませんが、少なくとも私は良い気分ではありませんでした。BさんはAさんにどんな風に声掛けをしたのか?そもそも日頃どんなコンサルティングを行っているのか?この2人に信頼関係はあるのか?と疑問に感じたからです。

 

■中小企業が抱える課題は複雑化している

 

先のように感じたのは私だけだったかもしれませんし、AさんはBさんのおかげで会社の売上は増えて満足しているかもしれません。ただ、今後、私たちを取り巻く経営環境は益々複雑化し、経営課題に対してスピード感を持って対応することが求められます。その時に、今の自社の状況(健康状態)を知り、その解決策について深く理解し、前向きに考え行動する主導権はあくまでも自分自身にあるということを忘れてはなりません。主治医を選ぶのも自分自身です。

 

セカンドオピニオンを求める理由には大きく2つあって、1つは「この方法で正しいのか?他に方法は無いのか?」という不安や模索です。この場合、人(ドクター)は信頼しているが、治療の手法について悩んでいるパターンです。

 

そしてもう1つは、「この人(ドクター)について、信頼できるのか?疑問を感じている」パターン。説明される治療法は確かに正しいと思うし、実績もある先生。でも、心のどこかで何か腑に落ちないところがある…というケース。

 

先ほどの例ですと、確かにBさんのおかげで売上は上がっているし、その方法・考え方は間違っていないだろうと思うが、かといって、絶対的な信頼関係があるわけでもない…という感じです。

 

今後の長い事業経営を考えた時、全ての課題を解決できる専門家を見つけることは難しいですが、自社のこと(体質)をよく理解した上で、様々な課題を解決する方法を一緒に模索してくれる…心から信頼できる主治医を探しておかれてはいかがでしょうか。様々な手法やコンサルタント探しが、ただのドクターショッピングにならないために。

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